ブルガリアの音楽と踊りについて
■ ブルガリアの踊りって?
小学生の頃、運動会やキャンプでフォークダンスを踊ったって記憶はありますか?  我々が踊るブルガリアの民族舞踊も、広く捉えれば、みんなで踊ったそれと同じ、フォークダンスです。
でも、ちょっと違うんです!学校で習ったフォークダンスとは。 ブルガリアの民族舞踊は「チェーンダンス」と呼ばれる、隊列の一糸乱れぬ動きが特徴で、 それが7/16拍子や11/16拍子という変拍子にのって猛スピードで展開するんです。 男女仲良くお手々つないで…なんて甘っちょろいもんじゃない、ハードでエキサイティングな 世界です。
そんなわけで、ブルガリアの民族舞踊は、世界中に愛好家・研究家が実はいっぱいいるんです。 アンサンブル リリャナもまた、そうした魅せられた人々の集まりです。 現地にまで赴き研鑚を積むメンバーも数多く、レベルの高いパフォーマンスを追求しています。

■ ブルガリアの音楽って?
ブルガリアの音楽は、日本ではごく最近になってやっと注目され始めたばかりです。 ここ数年『アンダーグラウンド』『黒猫・白猫』等の映画、また、『タラフ・ドゥ・ハイドゥークス』 『ファンファーレ・チョカーリア』、『イヴォ・パパゾフ』等のミュージシャンを通じて、 バルカン半島、およびロマ(ジプシー)の音楽文化が一般に知られるようになり、 先程も触れた「変拍子」「猛スピード」といったキーワードが、一部の敏感な音楽家を捉えました。
アンサンブル リリャナの演奏しているブルガリアの音楽も、多くは変拍子、猛スピードで、 オリエンタルな旋律が特徴です。そして使用する楽器のほとんどは、 日本ではあまり目にすることすらできない、ブルガリア特有の民族楽器です。 アンサンブル リリャナは、これらの楽器をお得意の手探り根性で、 また時には現地に赴き習得してきました。

■ アンサンブル リリャナのパフォーマンス
こうしたブルガリアの踊り・音楽を、共に「生で!」楽しんでいただけるのが、 アンサンブル リリャナのパフォーマンスです。
日本で日本人が日本人に向けてブルガリアのものを・・・という命題に対して 様々な考えを持ったメンバーが日々意見をぶつけ合いながら活動していますが、 同時にまた、常に「見る人にもっと楽しんでもらえるステージを」という エンタテインメント志向を持ったグループでもあります。
能書きはともかく、「文句なく楽しめるステージ」をお約束しますので、 ぜひ一度「生で」ご覧下さい!
お待ちしております。

演目紹介
■ スタラザゴルスカ ラチェニツァ(楽器演奏)
トラキア平原地方の曲。「ラチェニツァ」は、ブルガリアで最も一般的なリズムで、テンポの速い7/8拍子。 今回は器楽曲として「しっとりと」アレンジします。

■ 夢見るトドラ(女声合唱)
ブルガリア民謡の中で最もポピュラーな歌で、少女トドラが主人公です。 美しい少女トドラはオリーブの木陰で気持ちよくまどろんでいました。 バラの花束を持った恋人がやって来る夢をみていましたが、 やさしいそよ風が木の葉を揺らす音でトドラは目を覚ましてしまいます。 目を閉じるとブルガリアの草原で昼寝をしているような、心地のよい歌です。 アカペラの三重唱、四重唱の音の豊かさ、広がりを感じてみてください。

■ サンチョ(女声合唱と楽器演奏)
ブルガリアの子ども向けTV番組で人気のテーマソングです。 サンチョという森の妖精が「ぼくはサンチョ、子ども達におやすみなさいを言うために出てきたよ」と やってきます。その歌をブルガリアの弦楽器ガドゥルカの演奏とともに語りかけるように優しく歌います。

■ ネドミラシュテルコ(女声合唱)
ネダという美しい娘とその母親の歌です。 「いつもつけているネックレスをどこへやったの」という母親の問いかけに、娘のネダは 「昨夜、井戸に落としたの。井戸水で顔を洗おうとしたら、ネックレスが切れて井戸に落ちたの」と答えます。 しかし母親は「お母さんにうそをつかないで。お母さんも若いころ同じようなことがあったのよ」とやさしく諭します。 年頃の娘と母親の掛け合いが楽しい歌です。 ブルガリアの歌独特の不協和音が美しく、一度聴くと忘れられない不思議なメロディです。

■ トラキスキ タンツ(踊りと楽器演奏)
ブルガリアの中部トラキア平原地方の踊り。2曲のメドレーです。 前半は女性が歌いながら入場し、リズミカルな跳躍とキレのあるターン、そして調和的な隊形変化が見所です。 後半は男性が女性を誘い、ペアになって踊ります。男性の手足を叩く力強い動きと女性の優美な舞の対照にご注目ください。

■ ショプスキ タンツ(踊りと楽器演奏)
ブルガリアの首都ソフィア周辺、ショプラク地方の踊り。 ぺテルニーノ、チェトヴォルノ、プラヴォ、ラチェニッツァとリズムの異なる4曲のメドレーです。 隣の人のベルトをつかんで一列で踊るベルトホールドの隊形はこの地方の特徴で、 速いリズムに合わせた男性の力強い足さばきや女性の小刻みな体の揺れが見ものです。 演奏家と踊り手が限界を競う白熱したエンディングをお楽しみに。

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